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「色カテゴリ」 一覧

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静かな調べ ? ver. short demo -

2014/09/29

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時間は、積もる雪のようにあっという間に過ぎた。
寒さもあり、展望台下のカフェに急ぎ足で
入ることにしたのだった。ホットコーヒーが
運ばれてきて、砂糖を甘目にたくさん入れて
口にした頃、そこでは偶然音楽会が開かれていて。
若い楽団達が、バイオリンやビオラの演奏を
はじめたのだった。暖炉が暖かく、懐へと沈ませる。
贅沢な時間が過ぎる中、窓の向こうは吹雪になっていた。
吹雪のことも忘れてしまうぐらい、
ゆっくり、ゆっくりと、それは過ぎた。


☆2014年11月9日、北海道コミティア1にて頒布予定の、
製作中、新作アルバム「雪の鳴る街へ」より。

賑やかで寒い、外から入った一軒のカフェは
一気に体を暖かさが包み込み、
ひどく静かなものでもありました。

それは、この1シーンだけでなく
冬の日なんかには、寒いところから、
暖かい場所へ移動したときに感じる、温もりや
ほっと安心するような、
雪国ならではの一瞬のひとときなのです。
そんな地に住んでいる自分だからこそ、
表現できる「冬」のアルバムを現在製作中です。

更新履歴 アルバム視聴デモ

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暗がりに灯る想い ? ver. short demo - 

2014/09/25

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- それは、やさしく淡く、溶けていくのでした -

舞台は北海道オルゴールの街、小樽。
季節は12月の終わりに差し掛かる。
街灯には暖かい色のした光が灯ったのだった。

優希(ゆき)は真紅のコートをまとって、
雪がしんしんと降る中、白い景色に足跡を刻んでいく。

優希は大切な人とその道をずぼずぼと雪に沈みながら、歩く。
自分の名前と同じ、雪(ゆき)は嫌いだったけれど、
その大切な人と歩けば、雪も悪くないと思ったのだった。

夜になれば、吹雪が来て、大荒れだ。大切な人を
やさしく、それでいて離れない強さで手を握って、
暖かい場所まで連れていく。

お菓子屋さんのある二階は
オシャレなアンティークのカフェで、
そこではちょうど音楽会が開かれていた。
あたたかいコーヒーを砂糖多めに口にしながら、
クラシックの音を聴くのだった。


☆2014年11月9日、北海道コミティア1にて頒布予定の、
製作中、新作アルバム「雪の鳴る街へ」より。
雪がしんしんと降りしきる北海道の地、小樽をモデルにした、
一枚になっております。現在鋭意製作中ですので、
お楽しみに。ジャケイラストはラフ段階のもので、
今回も素敵な絵描き様にお願いしております。
特設サイトも来月中にOPEN予定です。

※2014.09.29.更新
今回曲ごとの尺が長いため、
視聴のショートデモの尺を伸ばしました。

更新履歴 アルバム視聴デモ

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水面に眠る

2014/09/18

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水面に、ゆらゆらと自分の姿がぼんやりと映るので
目をそらして、風の音だけを聞くようにした。
大したことじゃないから、と空笑いする自分の姿は
なにとも滑稽で。自分が自分らしく頑張るのは
本当に、本当にバカみたいだ。投げ捨てた大事なものを
大好きな人たちがやさしく拾って、私に渡してきたのだった。
その大事なものを、受け取らず、何も言わず
背を向けて秋へと向かった。
時間は過ぎるほどに、気を紛らわし続けて、
目を瞑っていった。
一生懸命に、まじめに、熱を入れれば、すごく笑われた。
気が付けば、体も心も、狭い、水面の中に沈んでいた。
沈んでいるのも、少し安心した。眠りについて、
また朝が来た。一日、一日が、水面の中で揺らぐように
足をプカプカと浮かせていたのだった。

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小さな花 - ver.short -

2014/09/12

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それは雪のように散りばめられて、群れを成すように
咲き乱れた。さびしく踏切の音が遠くで轟くように
消えていった。

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夏が過ぎ去った日

2014/08/26

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今日はやけに涼しいので、一枚カーディガンを羽織った。
淡い空が高い雲を静かに泳がせる。
ゆっくり、ゆっくり時間が過ぎていくようで
一瞬は加速するように終わるのだ。
風に揺れるススキをそっとつまむように手を伸ばした。
秋が近い。自然と運ぶ足先がよく知っている。

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ふたつの足跡

2014/08/21

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誰かのためを思うことは、誰かの幸せにはならなかった。
誰かの幸せを考えれば、誰かのためにはならなかった。

ほんとうに幸せだということは、
なにかほしいものを得ることでもなく
大勢多数の人にほめられることではなく、
たった一人の大切な誰かが、
心より幸せで居てくれることだったんだ。

それは、息苦しく、切なく、愛しい気持ちで
言葉にできない叫びがうめくように、君を見ている。

更新履歴 ピアノ即興

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ピアニッシモ

2014/08/19

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こんな風に、ずっと黙っていても、
誰かと綺麗なものを眺めたりすることが
できるんだと安心した。

足元はすごく冷たいのに、
肩の上にある加藤の手が、とても、やさしくてあたたかくて、
それでいてかなしかった。

こんなにやさしいのに…
いや、こんなにやさしいから…
かなしいんだろう。

☆サウンドノベル「朝焼けのブルー」続編、
「朝焼けのブルー?-Pianissimo episode-」のテーマ曲です。

特設サイトも公開中です。

更新履歴 ゲーム使用曲

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忘却の日々

2014/08/02

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だんだん、忘れていくので、
忘れてはいけないと言い聞かせた。
忘れてしまったほうが楽だと言い聞かせた。
忘れるなんてひどすぎると言い聞かせた。

温い風が感覚を呼び戻して、
忘れてしまってはいけないことだと自分を諭す。
夏の暑さがうだるようで、
ぼやけた残像が見えては照りつく太陽に
焼き殺されたいとも言う。

おかしくなるような暑さが、
じんわりと心の中に針のような痛みを帯びる。

更新履歴 水色

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考えなくても、よいことばかりだった。

2014/08/02

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「―――――――――――――――」

更新履歴 桃色

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夢見るサカナ

2014/07/22

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怖いことを思い出したので、目をぎゅっと瞑った。
空中をさまように、腕を掻き回して部屋を泳いだ。
気が付かないまま、空想の世界にふける。
ピンクやエメラルドの魚と一緒に泳いで、
ずっと、旅へ出た。

海を抜ければ、風鈴がチリンと鳴る街へ来た。
楽しく過ごす”外”での自分は、まるで自分じゃないみたいで
しばらく自分を忘れるようだ。

「もう、自分のことなんて忘れて生きよう。」
のぼる、のぼっていく。感覚が消えていく。
風景はスローモーションのように動く。トートバッグに、
現実をいっぱい詰め込んで、ハンカチをかぶせて
見えないようにした。
いっぱい息を吸って、潮風を感じながら泳いでいった。

それは日曜日のこと。

更新履歴 ピアノ即興 桃色

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