「水色」 一覧
水のきらめき。
水のきらめき。
カテゴリ一覧
せわしなく動き回れば
少しの間だけ憎しみや人と比べることを
しないように出来た。
風に吹かれて湖のほとりで
足をつけていた。
冷たい水が今はかなしくて
癒えるようだ。
こんなに緑青々と茂っている場所でも
自分の弱さに呼ばれながら
どこかへ彷徨ってしまう。
そういう日を無くしたいと思い
毎日、毎日、
瞬間を願っている。
本当に小さくて狭い心が
私なのだと受け止めてから
溢れる黒ずんだ思いは
今も噴水のように吹きこぼれてしまって
止まらなかった。
きっと、怒らな過ぎたんだ。
過去も、今も。
そして負の感情を決して悪いことだとも思わなくて
ただそれだけなんだって、靴を転がした。
横たわってコップいっぱいの冷たいを
カラカラの喉に潤して
今日も正しい感情を見せて
正しく生きて、正しく装い続けた。
冷えた温度が指先でなぞるすべてを
ざらつかせて
朝目が覚めたらなんて第一声を放とうか
考えている。
胸がいっぱいになった夜は
駅のメロディが鮮やかに光って
私は生きているんだと息を強く吸っては
吐いて
売店の緑茶を飲み干して
確かめる、
冷たい温度はすべての感覚を研ぎ澄ませるように
仕向けた。
すべてを感じている。
水が、下半身を覆う。
水はだんだん高さを増していく。
すごい雨だ。
自転車でなんとか逃げ切ったら
白い花束のあなたは待っていた。
そこで貴方といくつかの話をした。
水の中を越えてまた道路を
自転車でこいでまた元の場所に戻る。
白い花束の貴方はまるで
水の中の現実では行けない場所まで行ってしまって
もう体のある状態で
会うことはできない。
私は幸せになっていいのか。
貴方の夢を見るたびに思う。
目が覚めたら春の嵐が
一面を濡らしていた。
やがて着地した世界で
すべてを燃やしている私がいる。
すべてこの燃えてしまった炭になったものは
目を閉じて、遠い遠い昔のことにしよう。
あまりにもかなしすぎるから
あまりにもつらいことを思い出しすぎるから
自分だって変えてしまって
生き方だって変えて
自分の神様さえ代わってもらって
目を閉じて、すべて君たちはいなくなったと
この世にいないことにした。
けなされて、けなしてきたこの言葉たちが
いつまでも棘を刺して
ずっとそこから抜けない。
だけれど深い棘を思い切り抜いて
私は強く向こうへ旅立つ。
いくら血まみれになっても構わない
この刺を海に葬る。
いくら血まみれでも痛くても
目を覚ませば嬉しくて泣いてた。
泣いてたんだ。
忙しなく溢れ返った言葉の海に溺れてしまって
どこまでも流された。
それは戦争のない世界なのに
まるで心の戦争みたいだ。
幻のあなたは言う。
この世で一番大切にすべきものは
言葉だ、と。
それは心の中でも現れるものでも
昔の私だって今なら知っていて
幾つもの隔たりを感じながら
今何をすればいいか自分に問う。
―命の鼓動は聞こえているか。
―破裂してしまった命のことを忘れるな。
―遠い君がそうだったように。
白い花束は私に教えてくれる。
もう間違えては、いけないと。
Copyright© 君の音。 | 真島こころ公式ウェブサイト , 2023 AllRights Reserved.