「ピアノ即興」 一覧
2022/06/25
「暑くて、眩暈がするんだ。」
君はそう言っていくつかの話をして
気が付いたらどこかへと消えてしまった。
暑くてまるで何も考えられない。
考えられなくてそれでよかったんだ。
何も言わず何も想わず
ただただひんやりとした浅瀬で横たわっていた。
更新履歴 ピアノ即興 黄色
2022/04/27
哀しいことは尽きなくて
その度いろんな感情や考えが入り混じって
混沌とした渦を巻いていて
私は外側からじっとその世界を眺めて
瞼を閉じて考えた。
深い哀しみが想像できないぐらいに
佇んで、それは一切誰も知ることができない。
哀しい争いは尽きなくて
剣を持った人が沢山傷つけたり
傷つけられたりして
私はそんな世界でただ傍観するように漂っていた。
更新履歴 ピアノ即興 緑
2022/04/25
外はどしゃぶりだ。両手いっぱいに
抱えた荷物に体は応えながら
モノレールへと飛び乗った。
外は湿気があるが冷ややかな風が
換気をしている車両の窓から
ひゅるららと吹いて汗ばんだ身体を癒してくれた。
「風、気持ちいいね」
どうしてだろう、雨の中、
東京の景色が空気は汚れていても
沢山のビルが並んで喧騒していても
美しい風景に心留めていた。
幾度に願った。
ここにまた来て沢山の人と関わることを。
幾度も夢見た。
こうしてまた来て、雨の中の
モノレールでもう何も車内の喧騒は聞こえず
ただただ、雨の街並みに見とれていた。
更新履歴 ピアノ即興 mono
2022/03/30
春はいつだって私を強くさせた。
風に靡いて植物は芽吹き
やがて一歩、外へと
心は向いていくのでしょう。
そういう風に幾つの年も
春を待っていて。
私はどんどん前のめりになって
新しい季節へと
釘付けになって
夢中ではしゃいで、踊って、歌って
春はいつだって私を強くさせた。
更新履歴 ピアノ即興 赤
2022/03/13
春は遠く、世界では哀しみが起きていた。
こんな風に梅が咲いて湖は輝いて
畑では新しい命が芽吹いて
それなのにそれ以上何を求めるというのか。
サンダルで緩い足元をぐらつきながら歩いていく。
ぬかるんだ土の場所もあれば
しっかり歩ける砂利道もあった。
幸せもあれば哀しみもあった。
幸せな人がいれば哀しみに暮れる人もいた。
そのことを何も気にも留めない人もいた。
更新履歴 ピアノ即興 緑
2022/02/12
季節の移ろいは早いもので
あれほどに積もった雪も地面が見え始めて
濡れた道は春を感じさせた。
雪解けの匂いは故郷を思い出させてくれる。
やがて身体は動くようになり
心は軽くなるだろう。
幾度も願った、春が訪れてほしいと。
更新履歴 ピアノ即興 橙
2022/01/28
寒いねって
君は笑って雪に体を委ねるように
倒れて息を吐いていた。
まるで凍えて僕たちは凍り付いてしまいそうで
今にも息絶えそうだと思った。
ずっと思った。
何度も確かめ合ったこと、
両手を握り合わせたこと、
君とならここで雪に覆われて
死んでしまっても構わないだろう。
ピアノ即興 水色 更新履歴
2022/01/24
しんしんと降り積もる雪は
まるで私の心みたいに静かな熱情で
燃えていた。
それはひそやかで息も細く
生きながらえるのなら
散りばめられて海に葬られて
無かったことにされたい。
更新履歴 ピアノ即興 紫
2021/12/17
空は嘘みたいに青く晴天だ。
故郷がまるで送り出すかのように
うまく運ぶように私を連れていく。
長い夢の中で
電車の中で
涙を伊達めがねで隠しながら
帰った夜から過ぎ去って。
ふるさとは遠ざかっていく。
絶対の「さようなら」では
なくなったと知るのだった。
田園しか見えないこの地を
空から見下ろす。
あまりにも尊くて愛おしくて
苦しかった。
私は生まれ変わっていた。
何度でもさなぎから羽を伸ばして
何度も脱皮するのだ。
旅をしながら思った。
また、帰ろうって。
更新履歴 ピアノ即興 赤
2021/12/15
電車、久しぶりにここへ来た。
田舎だ、ぽつりと心の中で呟いた。
久しぶりの温かさが嫌になるほど
苦しかった。
私が決めた道なのに
戻れない場所を想うのは
それだけ私がここで愛されてきたからだ。
ここから離れて生きていくことを
決めたあの日から忘れかけていたんだ。
ここで生きて愛されてきたことを
狂おしいほど思い出すのだ。想うのだ。
更新履歴 ピアノ即興 青
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