私は獣だ
2021/06/23
朝から苛立ってコップ一杯の水を飲み干す。
何に苛立ってるんだろう。
特に急いでるわけでなく
何かに苛立ってるわけでなく
もしかしたら自分に苛立っているのかもしれない。
新しい場所に越してから
できない事がたくさんあることに気づいた。
感情のコントロールもできない日もある。
出来ないこと、苛立つことも
許せなくて
自分をボコボコにしたくて
今日もコップ一杯の水を飲み干して
朝だと気づく。
少しも越してから変わらないままの毎日が
ざわつかせて
形のない声が焦らせる。
☆前衛的な曲です。好みは分かれるかもしれませんが
感情をそのまま乗せました。
いつもとは違う感じですのでご注意ください。
ここにいる -confirm-
2021/05/18
毎朝、瞼を開けば
ここに来たことを思い出す。
ここに来たことを確認する。
朝、階段を降りて
歯磨きをすれば嘔吐反射で
吐きそうになりながら
まだ夢の中を彷徨う。
冷たいデスクに向き合って
水いっぱいのコップから
口を潤していた。
ここで生きていること。
ここで生活してること。
毎朝、確かめながら一日が始まる。
幸せの風が吹いている
2021/04/12
紫の風は吹いてきた。
私は誰にも負けない風になる。
日々は過ぎて明日も続くことが
幸せで、明日が、明後日が
“楽しみで”
日々の彩り、植物の水遣り
美味しいものを作れば
自然と笑顔で
紫の風はすべての過去を
吹き渡らせて
「ここにいていいんだよ」と
教えてくれる。
春の嵐は貴方を連れてきた
2021/03/30
水が、下半身を覆う。
水はだんだん高さを増していく。
すごい雨だ。
自転車でなんとか逃げ切ったら
白い花束のあなたは待っていた。
そこで貴方といくつかの話をした。
水の中を越えてまた道路を
自転車でこいでまた元の場所に戻る。
白い花束の貴方はまるで
水の中の現実では行けない場所まで行ってしまって
もう体のある状態で
会うことはできない。
私は幸せになっていいのか。
貴方の夢を見るたびに思う。
目が覚めたら春の嵐が
一面を濡らしていた。
有限の心は知っていた
2021/02/17
カラカラに乾いた喉が
水でたくさん潤してほしいと言っている。
飲んでも飲んでも尽きないその水が
いつからか不安に、いつからか怖く感じた。
いつまでも流れる水が
いつまでも流れ続けるわけではないと
わかっていたからだ。
遊園地のコーヒーカップ
2021/01/20
ふわふわと遊園地のコーヒーカップに乗っていた。
なぜかいくら回しても目が回らなかった。
だからずっと手で回して回して
ずっと回し続けて
運んでいくカップは一人だけ、私だけが
乗っているようだった。
くるりくるりとそのカップは回って
誰ともぶつかることはない。
これが夢の中であることはわかっていた。
いつまでも一人で回っていたかった。
くるりくるりと夢は永遠に。
いつまでも覚めないで、と願った。