「黄色」 一覧
「自然は非情だ。太陽は善人をも悪人をも等しく照らし、月と星は罪人にも無辜の者にも同じように光りかがやく。(ゲーテ)」
「自然は非情だ。太陽は善人をも悪人をも等しく照らし、月と星は罪人にも無辜の者にも同じように光りかがやく。(ゲーテ)」
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毎朝、瞼を開けば
ここに来たことを思い出す。
ここに来たことを確認する。
朝、階段を降りて
歯磨きをすれば嘔吐反射で
吐きそうになりながら
まだ夢の中を彷徨う。
冷たいデスクに向き合って
水いっぱいのコップから
口を潤していた。
ここで生きていること。
ここで生活してること。
毎朝、確かめながら一日が始まる。
遠くにゆこう。
もうここに帰らなくていい。
君は、桜みたいに電車に乗って消えた。
手を伸ばすだけ苦しいのなら
思い出せないように
私も遠くにゆくんだ。
遠くまで、どこまでも。
大切に出来なかった日のことが
まだ心に沁みこんでざわめきを止めない。
留まってしまった日のこと、
その日のこと
突き刺さって
刃はかなしいほど痛い。
遠くにゆこう。
決別のために。
私は、桜みたいに電車に乗って消えた。
☆同時更新のpixivFANBOXで公開の
「進行方向は君と逆 -today-」と姉妹曲のほか、
CD+小説本「少女炭酸集」や
「まどろみの中の目隠し」、「夏が寄せた幻」とも
リンクしてます。
その線から、その崖から
何もさえぎるものはない。
宙に浮いた私はそのままどんどん
加速していく。落ちていく。
沢山人がいるのに、その場所で
ひとりだけしかいなかった。
消えかかった闇の中に放り込まれて
だけれどその闇に呑まれることを
最初から知っていた。
眩い光を覚えているか、
ついこの間のことだ、
眩しすぎて思い返せない、
あの暑かった、夏の始まり。
/
心には愛しさ、芽生えはじめてから
いくつも風景は変わりはじめていた。
視界は明るい。そのことに
違和感も今は感じない。
かけがえのない愛しいひとたちが
音を待ってくれるひとたちが
そこで佇んでいる。
こちらを笑顔で見守ってくれる。
こんな風に、永続的に幸せを感じることが
今なら怖くないのだ。
光は降りそそぎつづける。
心に愛しさがあれば、いつまでも
いつまでも降り続けるのだろうと誓った。
時々、何も、存在も、姿も、記憶も、
なかったことにしたいんだ。
少しずつ、軸がずれ始めていた、春。
必死で掴みにいこうと手に握ったものは
落とさなかった、
そのまま体は落下していく。何故だ。
気持ちなんて嘘、薄っぺらくて
人にこびて、よい姿をしているだけ、
何故だ。
急に心は冷たくなっていく、
何故だ。
こんなに笑顔なのに、こんなにくるしい、
何故だ。
その真っ直ぐな鏡に映っている自分さえも
嘘だ。
☆こちらの楽曲スマホでの動画での
簡易録音となっております。
毎収録時のレコーダーでは録音しておりませんので
DL版はありませんのでご了承ください。
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