「色カテゴリ」 一覧
2021/05/03
いくら心を澄み渡らせても
時々毒の花が棘を剥いて
棘をいくつも飛ばして突き放して
どこか私も飛ばされていって
気がつけば田園に水が張っている場所まで
歩いていた、
田植えの季節で流れる用水路は
澄んでいて
こういう風景に似つかわない私は
あの秋のまま止まったまま
心を置いてきてしまったみたいだ。
思い出すたびに棘がいくつも体中を帯びて
全ての殻に閉じこもって
この殻の外でずっと棘を出して
そうやって生きていくんだって思った。
更新履歴 ピアノ即興 紫
2021/04/12
紫の風は吹いてきた。
私は誰にも負けない風になる。
日々は過ぎて明日も続くことが
幸せで、明日が、明後日が
“楽しみで”
日々の彩り、植物の水遣り
美味しいものを作れば
自然と笑顔で
紫の風はすべての過去を
吹き渡らせて
「ここにいていいんだよ」と
教えてくれる。
更新履歴 紫
2021/03/30
水が、下半身を覆う。
水はだんだん高さを増していく。
すごい雨だ。
自転車でなんとか逃げ切ったら
白い花束のあなたは待っていた。
そこで貴方といくつかの話をした。
水の中を越えてまた道路を
自転車でこいでまた元の場所に戻る。
白い花束の貴方はまるで
水の中の現実では行けない場所まで行ってしまって
もう体のある状態で
会うことはできない。
私は幸せになっていいのか。
貴方の夢を見るたびに思う。
目が覚めたら春の嵐が
一面を濡らしていた。
更新履歴 ピアノ即興 水色
2021/03/06
何かあったわけじゃないのに
心の中がざわめいてしまったら
いつもこのラピスラズリの御守を
手にして
私は強く激しく歌い、
嵐のような夜でも強く生きていくのだ。
少女はラピスラズリの石を握り締めて
今宵、強いひとになる。
青 更新履歴 ピアノ即興
2021/03/05
新快速、二番線より
発車の音が轟く。
この音は少し東京と似ている。
私はこの風景を知っている。
第二の故郷が近づくにつれて
はじめての故郷が重なって見えた。
なぜかほっとして、
なぜかすっと力が抜けて
心強くて、愛おしくて
待っている人のもとに
帰るのだ。
こんな田畑の夜の風景を見て
もっと、もっとなにも建物のないところまで
連れてってと願う。
あなたが待っているその駅へ。
ゆけ。ゆくんだ。
更新履歴 ピアノ即興 緑
2021/02/17
カラカラに乾いた喉が
水でたくさん潤してほしいと言っている。
飲んでも飲んでも尽きないその水が
いつからか不安に、いつからか怖く感じた。
いつまでも流れる水が
いつまでも流れ続けるわけではないと
わかっていたからだ。
更新履歴 ピアノ即興 青
2021/02/12
飛行機雲がすいーっと伸びて
走るように空に駆け抜けた。
雪の積もった山が天高く聳え立っている。
あたたかくて、時々肌寒くて
これは春だ、と気づいた。
鶯 更新履歴 ピアノ即興
2021/01/20
ふわふわと遊園地のコーヒーカップに乗っていた。
なぜかいくら回しても目が回らなかった。
だからずっと手で回して回して
ずっと回し続けて
運んでいくカップは一人だけ、私だけが
乗っているようだった。
くるりくるりとそのカップは回って
誰ともぶつかることはない。
これが夢の中であることはわかっていた。
いつまでも一人で回っていたかった。
くるりくるりと夢は永遠に。
いつまでも覚めないで、と願った。
更新履歴 ピアノ即興 桃色
2021/01/11
地面から水が溢れ出して
それは留まることを知らない。
ピーという警告音。
溢れ出す勢いは増す。
ぐるぐると渦を作って
やがて沢山の水溜りができる。
破裂しそうな思いを
ぷつ、ぷつんといくつも
流して、水溜りを作った。
叫びのように溢れる水は
濁っていたのに
地上に出れば少しずつ
透明になっていくのだった。
更新履歴 水色
2021/01/03
夢の中で彼女はまた現れた。
骨を、埋めたい、と言うのだ。
私に預かってほしいと骨を一旦預かる。
ダンボールに隠してしまった。
彼女の記憶がまた蘇る。
骨を埋める夢は忘れたい記憶らしいのだ。
別の世界で生きれば
少しでも忘れられると思っていた。
夢の中で君は、だんだん君じゃなくなって
私の中で幻を作っているように思う。
君は、私の心に棲んでいる幻だ。
もう忘れてしまおうと何かも薙ぎ払ったはずなのに
幻の君がずっと、ずっと現れる。
君はもういない。
これは幻だ。
更新履歴 ピアノ即興 桃色
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