穏やかな破裂
2023/06/12
拍手とともに視界は真っ暗になった。
幾度もそれを経験した。
幾度も折れそうになった心を
僅かな光の綱で留めていた。
でも、やがてそれは破裂した。
それは、穏やかな破裂だった。
生き甲斐としてたことをあきらめたら
すごくほっとして、ゆるやかな風が吹いてきて
「それでいいんだよ」って
君は悲しそうに笑った。
拍手とともに視界は薄れていく。
もう何も考えることができない。
何度も頭がショートして
眩暈が止まらなくなって
幾度も可笑しそうに笑って
何かのせいにして
自分の問題ではないって
目をそらした。
拍手とともに視界は何も見ることができない。
ここには私が一人、
ただ静かに静かに自分を外側から
見つめている。
何故だかほっとして
ずっと逃げたかったのかもしれない。
呪いは解けたのに。
なぜだろう、真っ暗な視界が
私を微笑させる。
それは穏やかに。
穏やかに。
例えそれが呪いになっても
2022/12/05
幸せでいる日々が全てを忘れさせていた。
"いくら絶望をしても
這いつくばって駆け上がってきた。"
別に、綺麗に整わなくたって
よかったんだ。
よいものを作らなくたって、
よかったんだ。
絶望の淵から必死で必死で
繋いでた綱をまた掴んで
傷だらけになって
苦笑いして
叫んで
そうやって生きてきた。
そのことを思い出せば
何だって身を犠牲にしても
例えそれが呪いのように思えても
何だって出来たでしょう。
出来ないことなんてないって
そう笑った私は忘れてしまっていた。
必死で真心で本気で情熱をかけて
走っていくことを。
目が覚めたなら
何をしていくかわかる。
少し考えることがあれば手や足を動かせば
無駄になんてならない。
手や足を動かし続けて作り続けていく。
それは決して綺麗なものではない、
ガラクタたちだ。
でも私の愛するモノたちだ。
落ち葉舞い落ちるまで踊り続けましょう
2022/11/23
照らされた紅葉の隙間から溢れる光。
飛行機雲がすいーっと伸びて
もう何も悩まなくていいんだと思った。
空は高く雲は淡く
湖は波を打って風に吹かれていた。
何よりも負けない心があるなら
もう怖いものなんてないでしょう。
一歩足を伸ばして
右手をしなやかに手先まで伸ばし
くるりくるりと
私は踊りながら笑った。
それはもう滑稽な姿ではない。
力強く自分を信じている。
秋の翼をはためかせて
2022/10/04
重ねていく季節の中で
荒んだ心は癒えていくのであった。
それは、人と人が紡ぎだす
“心を通わせること”。
秋なのに安らかな顔をして
風景は明るい光に包まれていて
葛藤した日々を越えていく。
涼やかな風が教えてくれる。
次はこうしていこうって
君はたおやかに風を仰ぎ
私は右手と、左手を広げた。
それは翼のように
今ならどんなことも
ひっぱられないでいた。
風に嘆いた
2022/09/19
せわしなく動き回れば
少しの間だけ憎しみや人と比べることを
しないように出来た。
風に吹かれて湖のほとりで
足をつけていた。
冷たい水が今はかなしくて
癒えるようだ。
こんなに緑青々と茂っている場所でも
自分の弱さに呼ばれながら
どこかへ彷徨ってしまう。
そういう日を無くしたいと思い
毎日、毎日、
瞬間を願っている。
本当に小さくて狭い心が
私なのだと受け止めてから
溢れる黒ずんだ思いは
今も噴水のように吹きこぼれてしまって
止まらなかった。
きっと、怒らな過ぎたんだ。
過去も、今も。
そして負の感情を決して悪いことだとも思わなくて
ただそれだけなんだって、靴を転がした。
横たわってコップいっぱいの冷たいを
カラカラの喉に潤して
今日も正しい感情を見せて
正しく生きて、正しく装い続けた。

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