「色カテゴリ」 一覧
2013/06/25
自転車をこいだ、麦わら帽子をとった、空を見上げた。
余裕をなくした身体には痛く、日差しが照りつく。
夏の窓を開いた矢先に見えるイチゴシロップのような夕焼け。
腐りかけた自分の心に沁みわたる、外の世界は、やっぱり痛い。
痛みを持つことは、同時に生きることだと知った。
更新履歴 赤
2013/06/11
うるさく鳴り響く目覚まし時計を止めた。
目を覚ましたら今日になっていた。
重い体を勢いつけて起こす。今日も一日が始まる。
重たい体を運んでくれる電車は
わずか10分の時間だけ私と共にする。
うとうと、と瞼を閉じたりして、
リュックサックを抱えながら揺れる。
目の前の座席は日当たりがよく、
避けるようにして座った日陰の席。
がらりと、数えれるだけの人が揺られている。
この前と一緒だ、と思った。
今日もなんてことのない一日が
時間とともに流れて、
今日もなんてことなく終わっていく。
それがつらい。
それがつらくて、またうるさく鳴り響く目覚まし時計を止めた。
目を覚ましたら今日になっていた。
更新履歴 紫
2013/05/20
日常。
いや、むしろ自分自身が変化してきているのかもしれない。
夢ばかり見ていた瞳は
やがて現実を見るようになってきていた。
目を凝らして、
ぼぅっと空気を見ることも少なくなってきていた。
もしかしたら、なにも変わってないのかもしれない。
でも、私は、
確かに確かに、将来のことを見つめているような気がした。
泣いてばかりの自分。もう、やめだ。強くなる。
更新履歴 黄色
2013/05/17
(採用版)
(没作)
【七月一三日 くもり】
お兄ちゃんがまた、水道管の前にいる。
宵町めめさんの「河童夏」という作品の音楽を担当しました。
曇り空の、気だるいイメージをして。
下のver.は、ボツになった案です。
尚、この曲は作品のために作った曲なので、
素材としての利用は不可です。
更新履歴 鶯
2013/04/10
ああ、果てないって一体なんだろう。
ああ、晴れてる日は何故青い空なんだろう。
ああ、どうか神さま、じぶんの中の神様、
この言葉にできない気持ちを教えてください。
ふっと蘇ってすぐに背けて忘れしまう弱さや、
まあいいや、と思えるような心の強さや、
すごくすごく、薄く遅い、雲のような事柄を、
わたしはすごく日々感じるのです。
更新履歴 紫
2013/04/02
あなたは、なにも思わず枯葉を踏んで歩きました。
私はその隣で、そっと目を閉じて歩きながら、
枯葉の気持ちになりました。
ほんとうに、その枯葉のことを知っている人は、
枯葉を、ただひたすら踏んで歩きつづけることは
ありません。踏みつけもしません。
なにも知らない存在というのは、
なにも知らないからこそ、
踏んだり、蹴ったり、ただ無心で、
たんぽぽだって、踏んでいくのです。
更新履歴 赤
2013/03/07
冷たい風が通り抜ける中、
とっさに案内したのは、誰もいないレストラン。
知らないオペラが店内を流れていて、彼女もやがて、
口を開いた。
頼んだマシュマロココアは甘すぎるし、
流れるオペラの曲は今の話にしっくりきすぎて、
逆にどれも邪魔に思えた。
人は、もしかしたら、年をとると、
少しガンコさんになったり、
大人らしい大人になっていくのかもしれない。
雪解けの道は、歩きやすいけれど、
彼女と出会った頃に歩いた道を思い出させた。
どうにも腑に落ちない感情は、
やがて列車に乗せて運んでくれた。
彼女のようなお花の咲く季節が、
今年もやってくるんだなって、
冷たい風に身震いしながら、思った。
☆「ミュージックもん」様にて、
2012年10月掲載曲として楽曲が掲載されました。
更新履歴 水色
2013/01/27
疲れると時々空の青い夕焼けをぼーっと眺める。
電車に揺られながらその夕焼けを見るとね、
なんだか世界なんてどうでもよくなるんだ。
更新履歴 紫
2013/01/26
それでも町や人は変わらない。
電車は今も走るし、自動車だって。
今日は久しぶりにピアノと向き合った。
ピアノも変わらず、音を出した。
いつだって、叫びたい。いつだって、涙に溢れかえりたい。
いつだって、愛しい人に抱きしめてほしい。
でも、それさえも、許すことが出来ない。
つらい、つらい。いつまでこの状況が続くんだろう。
いつかの日、「トンネルの向こう側には光がある」とも描いた。
きっと、そうなのだろう。と…遠い明日を見据えた。
更新履歴 紫
2012/11/28
鳥は、必ずしも、自由というわけではないようだ。
自分の食べるものや、眠りの時間も刻む。
今日もそうやって、夕焼けの中、山へ帰っていく。
風が寒さを運んでいく。時期に雪も近いだろう。
一日が終わると、わたしは眠る。
静かに、静かに、その山で息をひそめる。
橙 更新履歴
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