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「色カテゴリ」 一覧

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やさしい出会い

2015/08/01

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ここは、海が見える町だった。

学校の帰り道、海沿いの道から
そっと砂浜に駆け降りると、
折り畳みのキャンプで使うような翠の椅子に
深くもたれかかり海を眺めているお兄さんがいた。

その姿は、どこか悲しそうで寂しそうで
それでも穏やかな表情を崩さないように
お兄さんは、ただただ、海を眺め続けているのだった。


☆サウンドノベル
「朝焼けのブルー?-Pianissimo episode-」本編BGMより

更新履歴 水色 ゲーム使用曲

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迷い

2015/07/31

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なんてことのない顔をしているのに
心が震えているのは、疲れているからだろう。
迷いが頭の中を渦巻いていた。
悪い感情ばかりが、カラダを支配した。

更新履歴 水色

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瞼を閉じて、想ったんだ。

2015/07/28

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とおくの、かなしいしらせを聞いて、
僕は、まぶたを閉じてその人のことを
想像した。いろんなことを、想像した。
幸せに生きる人がいる。
そして、今もどこかで誰かが苦しんでいる。
そして。誰かが今日もいなくなる。

更新履歴 ピアノ即興 mono

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少年の心

2015/07/27

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この世にはずれを感じる人と、
それに気づかないで生きていく人がいると
祐(たすく)はずっと思っていた。

「祐くん、落ち葉、本に挟まってたよ」

黄金色や茜色の木々がやわらかい日差しを浴びて
光は祐の頭にかかるようにして、降り注いだ。



☆サウンドノベル
「朝焼けのブルー?-Pianissimo episode-」本編BGMより

mono ゲーム使用曲 更新履歴

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海の容

2015/07/23

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瞼を閉じる。身体が揺らぎながら沈んでゆく。
水面の向こうに、太陽がゆらゆらと
まるでガラス玉に閉じ込められたようにして
光りきらめいた。冷たい透明な満ち引きは
まるでぬるま湯に浸かっているようで
このままどこまでも心地よい世界に
連れていってくれるようだった。

更新履歴 水色

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夏の大空

2015/07/08

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雨はやがて明けて。空が明るく広がりはじめた。
傘を捨てて。ゆっくりと体を伸ばせば、
夏の始まりに雲が高く佇む。
君とこれからどこへ出かけよう?
溜まっていた洗濯物を次々と干して、
眠っていた君を起こして、手を取り、ドアを開けた。

更新履歴 mono

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ひとりで

2015/06/24

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ここにいるのに、いない。

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ゆこう

2015/06/19

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心を透きとおる風が伸びるようにして吹いて、
胸の内側にある、もやもやした苦しみの跡さえ
強くさせてくれる気がするのだ。
それ以上に、今を、噛みしめて。

怖れないで。進んでいこう。

水色 更新履歴

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かえろう

2015/06/18

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「うちへ、かえろう。」

電車は、よこや、たてに 揺れて
カーブへと 接していた。

車窓から見える先頭車両 が
ずーっと この線路を ひっぱっていた。

疲れて からっぽな私を ずーっと連れていくの。
車窓からは 夕焼けが 空に沁み渡るように広がる。

「うちへ、かえろう。」

そうしたほうが、いいと
空が言っているのだ。

「うちへ、かえろう。」

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誰もいない夕暮れの図書室

2015/06/06

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窓から、茜色の夕焼けがぼうっと霞むように照りつけた。
本棚にも茜色の光が射して、図書室は茜色に染まるのだった。
向こう側から電車が走る音が遠く聞こえた。
静かな図書室だから、色んな音や光が
よく聞こえたり、見えたりしたのだった。
そっと瞼を閉じて、かけがえのないものに全てを研ぎ澄ませて馳せた。

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