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「 年別アーカイブ:2021年 」 一覧

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遠い地平線

2021/12/17

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空は嘘みたいに青く晴天だ。
故郷がまるで送り出すかのように
うまく運ぶように私を連れていく。

長い夢の中で
電車の中で
涙を伊達めがねで隠しながら
帰った夜から過ぎ去って。

ふるさとは遠ざかっていく。
絶対の「さようなら」では
なくなったと知るのだった。
田園しか見えないこの地を
空から見下ろす。

あまりにも尊くて愛おしくて
苦しかった。

私は生まれ変わっていた。
何度でもさなぎから羽を伸ばして
何度も脱皮するのだ。
旅をしながら思った。
また、帰ろうって。

更新履歴 ピアノ即興

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零れる目元

2021/12/15

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電車、久しぶりにここへ来た。
田舎だ、ぽつりと心の中で呟いた。

久しぶりの温かさが嫌になるほど
苦しかった。

私が決めた道なのに
戻れない場所を想うのは
それだけ私がここで愛されてきたからだ。

ここから離れて生きていくことを
決めたあの日から忘れかけていたんだ。
ここで生きて愛されてきたことを
狂おしいほど思い出すのだ。想うのだ。

更新履歴 ピアノ即興

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感情

2021/12/01

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誰かに喜んでほしくて
手や足を動かしても

喜ぶだけじゃなく
いくつかの疑心暗鬼が返ってきて

そんな簡単な感情を
大人になってからはうまくいかない

悪いこと言いたくない
(それってだめなのかな?)

大人になると単純なことが
あれこれ複雑になって

別にそう思ってなくても
悪く捉えたりして

気持ちを一番知ってるのは
自分だけでしょ

だから、そう
決め付けないで

更新履歴 弾き語り

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言葉では足りない

2021/11/23

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しんしんと降り積もる雪がずっと記憶にあった。
それは時に何もかもを奪う敵となった。
それは未来さえも闇に葬るようでもあった。
私が歳を重ねた頃全てを薙ぎ捨てた、ようにも思えた。
あくる日の今日を迎えた時
全てを捨てたわけじゃないと知った。
それは間違いでもあり間違いでもなかった。

あのキラキラした輝いている瞬間を覚えているか。
忘れてしまっていたのか。
それともわすれようとしていたのか。
全てから離れるために悪にしていたのか。

言葉をいくつ重ねても足りていない。
あの輝きを思い出した時
私は息苦しい思いを全て解き放った。

全てはこの日のためにあった。
胸が焼けるように熱かった。

何もかも後付けがましい。
後付けのようで美化のようでもあり
だけれど確かそこに輝きがあったのだと
お前は思い出す。

悲しいぐらいに振り切った。
何もかも人のせいにした。
だけれどはずっと、自分の中に
輝きがあったんだ。

更新履歴 ピアノ即興

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感覚と冷えた温度と水分と

2021/10/18

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冷えた温度が指先でなぞるすべてを
ざらつかせて
朝目が覚めたらなんて第一声を放とうか
考えている。
胸がいっぱいになった夜は
駅のメロディが鮮やかに光って
私は生きているんだと息を強く吸っては
吐いて
売店の緑茶を飲み干して
確かめる、
冷たい温度はすべての感覚を研ぎ澄ませるように
仕向けた。
すべてを感じている。

更新履歴 ピアノ即興 水色

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魂の対話

2021/10/11

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季節は瞬く間に雪の結晶のように
一瞬を閉じ込めては消えていった。

帰り着く場所はやはりここなのでしょうと
苦笑いした。

それならば貴方に話しかけるように触れた。
「私はここにいるよ!」と。
貴方なら例え暗くても怒っていても
あらわしてくれるでしょう。
私の心と対話してくれるでしょう。
私はここににいる、叫んだ。
小さくて汚らしい心だけれど
構わない。
貴方はそういう私を見てきた。
今、対峙して心を露わに、
私はきっとやめない。

季節は瞬く間に雪の結晶のように
一瞬を閉じ込めては消えていった。

帰り着く場所はやはりここなのでしょうと
苦笑いした。

更新履歴 ピアノ即興

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【2021/10/17(日)】創作漫画同人誌展示即売会「関西コミティア」へ出展します。お品書きを公開しました。

2021/10/03

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いつもありがとうございます。

こうしてサイトをリニューアルして以来、
このように文章を起こした記事を
綴るのは久しぶりですが

ようやく二年ぶりぐらいでしょうか、
大きめの即売会に出るお知らせができる運びとなりました。

コロナ感染症が流行して
関西に引っ越してしばらく自粛気味の二年でしたが

今月京都で開催される関西コミティアへ
出展します。

ワクチンを二回目接種の上、二週間以上経ちましたので
参加を決断しました。

はじめての関西出展、また久しぶりの同人イベント参加で
至らない点、緊張している部分がありますが
よろしければ、
視聴もまとめたページになってますので
見ていってくださいね!



イベント出展情報



創作漫画同人誌展示即売会「関西コミティア62」

2021年10月17日(日)
OPEN11:00/CLOSE15:00

配置 E24a

京都パルスプラザ 大展示場
(交通アクセス)
また、京都駅からの直通バス、
京都らくなんエクスプレスによる
特別ダイヤでの運行があります。こちらもご利用ください。
【詳しくはこちら】

入場料:1000円
(500円のカタログを当日受付で購入の、
カタログ入場となっております。)

注意事項:(イベント行かれる方必読)こちらをご覧ください。
【関西コミティア感染症対策について】

タブレットとヘッドフォンを用意してます。
アルコール消毒を毎回して参りますが
アルコールがNGな方などは
新品のイヤホンも用意してますので
お気軽に視聴ください!

またトレイを設置しますので
お代はそちらへお願いいたします。

当日、離席してる間は
ゲーム製作などでお世話になってる
りっとさんが売り子をしてくださります。
りっとさんの委託品もあるので
ぜひチェックくださいね!【りっとさんHP】



新作・頒布/詳細情報



CD&小説本「少女炭酸集」
 セット/1,000円 本/600円 CD/500円

こちらは全年齢対象ではありますが
百合ものを扱っておりますので
苦手な方はご注意ください。




-この間はごめん。君と約束をしたことを
-すっかり、忘れてしまっていたんだ。
-でも、もう忘れたりしない。

少女たちが織り成す苦しくも淡くて
切ないエモーショナルな音と小説の世界です。

短編を5つ、そして音も短編に合わせて5曲
収録してます。
札幌イベントではそれぞれ単体としても
購入できます。

本やCDだけでも楽しめますが
一緒に楽しむとさらに味わえる作品となってます。

音楽は多重コーラスとピアノとアンビエントな
空気感を大事にしてまして
癖が出過ぎないように、主張激しすぎず
読書の時間を邪魔しないようにしました。

刺さる人には刺さるのかなぁと勝手に
思ってますが、
特に女性だったらたとえ女の子を
好きになったことがなくても
友情の延長線上で感じたことのある
葛藤や切ない思いが描写されてます。


この時期にもぴったりな淡い吐息のような
物悲しくも繊細な感情を汲み取って
製作にあたってきました。

セットだとちょっとお得です。
是非今回のメイン新作ですので
お手に取っていただけたらうれしいです。


(DEMO-PV)







CD「風の吹く庭に」 / 1,000円

「ゆこう、いつもの日々を、風景を。」

きらきらとそれはやってきた。
季節は瞬いた、いくつも風景は
彩りを成していった。
今なら歩ける心があるんだ、ゆこう。

この”ガーデン”に辿りつく運命は
決まっていたんだ。

-

コスモスやシュウメイギクが咲く
ガーデン(庭園)を舞台にした少女の物語。

ピアノ伴奏の歌&コーラスの曲を7曲収録。
1曲1曲尺がたっぷりあるので、ボリューム感もあります。

洗練とした雰囲気に少しの切なさと力強い意志。
澱んだ世界を乗り越えていく心模様を歌詞におさめてます。
ブックレットには全曲の歌詞を収録してます。


イラストは長年、憧れだったイラストレーターさんに
お願いしました。

関西でも展示などで活躍されてる
数佳さんです。
pixivを見てるとき、ずっとファンで
イラストをチェックしてました。
今回ジャケットを描いて頂きました。

植物がいきいきして描かれる
数佳さんのイラストは、どこか少女の表情も纏う姿も
洗練とした空気を放っていて
また、沢山の色を使っているのに
綺麗にまとまった一枚一枚のイラストに
いつも見惚れておりました。

ガーデンを舞台にしてますが、庭園はある意味
辿りついた場所としての例えで
様々な試練を越えての"居場所"という意味でも
あるんです。色んなこと想像しながら
ぜひ聞いてやってくださると幸せです。


(DEMO-PV / 特設サイト)





詩集「もう一度、生まれた」 / 500円

「白い花束を持った貴方は教えてくれた。」

大人になるにつれてわかってきたこと、
死との直面、
大切に出来なかったこと。

ページ数は少ないですが、
実際に書店で
販売されてるような本のようなクリーム色の紙を
択びまして、

また、QRコードからは、詩に乗せた楽曲が
聞く事が出来るように1ページ1ページ
角に入れております。

第一作目よりもうちょっと翳りがある
作品の数々、ぜひお楽しみ頂けたら幸いです。

詩集は第一弾同様、過去のサイトの展示曲と詩を
印刷、リンクしてます。
印刷された文字の美しさをぜひ本という媒体で
楽しんで頂けたらうれしいなと思います。

秋のひととき、
イヤホンをつけながら開いて
静かに読んでみませんか。

スマホもあれば、
QRコードをかざしながら、
詩を読みながら音楽の鑑賞も出来ます。

文字が苦手な方も音楽とともに
ぜひ、感じ取ってみてください。





CD「25をなぞって」 / 1500円 【再販】

身体も、心も、移りゆく季節のように
いくつも形や模様を変えていった。

25を境に、さまざまなことが廻り始めた。
転がるように駆けた、その世界で知ったこと、わかったこと、
あきらめたこと、悟ったこと、あるときは絶望したこと。
全てはけっして、うつくしいものではなかったよ、

「それでも私は人が好きだった。
”在ること”の尊さ、そして愛しさ。」

25歳を前後しながら、そして時は経ていく中で
見つけたもの、芽生えたもの。
想えたもの。

ピアノを通して、紡ぎ、愛しく奏でました。


-


少女、そしてこれから大人になっていく
あなたへ。

等身大の想い、葛藤や絶望、
そして希望。感じるがままに

詩を紡ぎ、イラストを描いて頂き
トールケースに包み、一つの作品が出来上がりました。

やさしくも、かなしく、
だけれど、力強く、苦しみもあらわに
この一枚におさまっております。

是非ブックレットとともに、何か感じるものがありましたら
幸せです。


このアルバムは、ここ数年で感じたことを
込めたアルバムです。
25というのは25歳という意味で
大切な方の離別や、大病を患って過ごしたこと、
ここ数年いろんな出来事が
自分の中をすごい速さで通り抜けていったように思います。

それは絶望でもあり、愛しさが芽生える瞬間でも
同時にあったのです。

泥臭いと言えば、泥臭いのかもしれません。
大人になっていくにつれて、現実の冷たさを感じて
日々を過ごしてきました。
ここ数年はずっとそんな風に大人になっていく辛さを感じて
わけのわからない日々でもありました。

だけれど、そんな中でも気づいたことがありました。
芽生えたことがありました。

それは、人への"愛しさ"という感情でした。


大人になっていくにつれて、感じること
皆さんにもありますか?

是非、このアルバムを手にとって
詩やイラストを眺めながら
感じてみませんか。何か伝わるものがあれば
私はすごくうれしいのです。

10曲入りではありますが、
一曲一曲、長めに曲の長さを取っておりますので
45分収録と、ボリュームたっぷりの一枚です。


☆「25をなぞって」製作話等、紹介記事


(DEMO-PV / 特設サイト)









CD「南極地平線から」 / 500円

「凍える世界で彼等は幻を探している」

紅色の空、そしてその紅色に染まった大海原には、
いくつもの数えきることが出来ない
流氷が漂っていた。溶けかけた氷山が
今日もあちこちで崩れる。

南極の地を舞台に、凍てつく空気が漂う
多重コーラス×ピアノ×アンビエント風の
アルバムを作りました。

幻想的に、音を大切に、
新しい世界を表現しております。
まだ、見たことのない風景、感じたことのない
世界を是非、触れてみませんか。


今までのアルバムの中でも特に
雰囲気たっぷりでお届けする一枚となっておりまして
当サークルの旧作品だと「少女の海から」のような
世界観のあるアルバムとなってます。

もともと夢で見た世界、物語をもとに
作ったアルバムでしたが、
息が苦しくなるような寒々しい霧の中や、
船の上で聞こえる海を進んでいくような音や
存在のしない幻を意識が朦朧するように探し求めるような

ふわふわと宙を漂いながらも
とても芯があるような強さを感じる一枚となっております。

6曲入りですが、トラックごと長めの尺を
取っておりますので
ボリューム感もあるアルバムかと思います。

「少女の海から」のときのように効果音や
朗読を時々挟んだりと、雰囲気が強烈なぐらい
印象的な一枚です。
会場でパッケージをご覧頂けると幸いです。

(DEMO-PV視聴 / 特設サイト)










CD「泣かない」 / 1000円【再販】

「ただ、そこにあるだけ。」

少女の心、そしてそれを巡るもの。
描かれた絵より、拾うようにして。
透き通る音を そっと、ならべました。

かすかに水の音が聞こえてくるような、
しっとり、やわらかい透明感のある
ピアノ曲集です。

章さんによる洗練としながら美しい綺麗な
イラストを見ながら、奏でた曲が10曲収録されてます。

キャッチコピーにもありますが、
「ただ、そこにあるだけ」という感覚を大事にしてまして
そこに意味を求めるかというと、そうではなく

そこに横たわっている少女の姿
ありのままの衣類を纏わない心のままの姿、
敷き詰められた石、流れる水の音、
かすかに聞こえる呼吸の音など

そのままの姿であることを
大事にしたアルバムなのです。

ちなみにこのアルバムタイトルは
絵のタイトルから取らせていただいておりまして
章さんがつけたものとなってます。

絵先であるからこそ、雰囲気のある
アルバムになったかなと思います。

実際ご購入された方より
夜の寝る前に聴いてます、と
ありがたいご感想を頂いておりますが

安らぎのある穏やかな曲が収録されてまして
透明度の高い普段聞きにもよいアルバムと
なっております。

私は朝、出先で聞くのがとても気に入ってます。

(DEMO-PV視聴 / 特設サイト)





CD「ナナカマドを唄いながら」 / 500円【再販】

「“思い出せば遠く、忘れたいほど近く…――――”」

記憶は季節が巡るたびに思い出すようで
忘れたいことのほど、いつもそばに"在る"ようで
このアルバムはつらい過去を思い出しながらも
そっと箱にしまって
新しい季節へと歩いていくという一枚となってます。

アナログ感のある深みのあるやわらかな
マスタリングを
施しております。

どこか懐かしくも、哀愁漂う芯の強さを感じる一枚、
宜しければどうぞ
お手に取っていただけたら幸いです。


(DEMO-PV視聴 / 特設サイト)






CD「少女の海から」 / 500円

静けさと、儚さ。少女は今も海の中で夢を見ている。
愛しさだって、やさしさだって、痛みだって
少女にはまだ残っていたんだ。

かぼそく、儚い海を舞台にした世界を、
ピアノだからできる旋律で歌うように、
愛しく表現した一枚です。

繊細で、だけれど重厚感のある
言葉にならない感情などが
ひとつひとつ、曲にこもっております。
なまぬるく、穏やかに、
そしてあるときは雷の落ちる
荒れ狂う波のもとで。

雰囲気のとてもあるアルバムなので、
まだ当サークルのCD作品に触れたことのない
はじめてCD作品としてもおすすめです。

新譜「25をなぞって」もご担当頂いた
Merrill Macnautさんが丁寧に時間をかけて大切に
アニメーションのような雰囲気の
DEMO-PVを作ってくださりました!
是非ご覧くださると幸いです。


(DEMO-PV視聴 / 特設サイト)




最後に

久しぶりのイベントということで
どきどきしながらもとても楽しみにしております!

このご時勢ということもありますが
ぜひ皆様がいらしてくださることを
楽しみにしております!

感染症対策をしっかり行って
お待ちしております。

どうぞ当日、よろしくお願いします(^^)

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刻む季節に

2021/10/01

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チク、タク。時計が刻んでいく。
秋の気配、高鳴る鼓動。
確実になった幸せは尊くて
束の間、いつか倒れることも考えなくて済んだ。

日々、ざわめく心があっても
友と話して外の空気を吸っていけば
今までとは違いいつの間にか
風に乗って強く飛べた。

それでも思い出すのは
あの日々、あの者たちのこと。

私は今も、あの日々を刻んで
今があるのだと、思う。

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君の音と逢えたら

2021/09/14

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心はじけるように
飛び跳ねてどこまでもいけそうだ。
君の音に向き合えなくなってから
私はひたすら旅に出て
沢山の人と笑いあった。
そういう時間が、必要だったんだ。
君の音とまた会えたとき
新たな心で奏でていけたらと思った。
ずっと続いていく。君がいる限り。

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楽園の海

2021/08/25

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真夏が過ぎた頃、大雨が降って
少しだけ涼やかな風が
吹いてきた。

私は深呼吸して
安堵のあたたかい海の中で
泳いでいた。
ゆこうと思えば
どこまでだって泳げる海だった。
楽しくはしゃいで
水面に顔を出すと

なぜだか苦しかった。
自分の生きてる世界に
違和感を覚えた。

必死に走ってきた。
この海に潜るまで
ずっとずっと必死だった。
繋ぎとめていたのは
私が選んだ道ではあった。

だけれど今はこのぬるま湯の
海の中で
沢山の人と笑っていたいから

そっと、閉じた。

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