「 素材不可 」 一覧
言葉では足りない
2021/11/23
しんしんと降り積もる雪がずっと記憶にあった。
それは時に何もかもを奪う敵となった。
それは未来さえも闇に葬るようでもあった。
私が歳を重ねた頃全てを薙ぎ捨てた、ようにも思えた。
あくる日の今日を迎えた時
全てを捨てたわけじゃないと知った。
それは間違いでもあり間違いでもなかった。
あのキラキラした輝いている瞬間を覚えているか。
忘れてしまっていたのか。
それともわすれようとしていたのか。
全てから離れるために悪にしていたのか。
言葉をいくつ重ねても足りていない。
あの輝きを思い出した時
私は息苦しい思いを全て解き放った。
全てはこの日のためにあった。
胸が焼けるように熱かった。
何もかも後付けがましい。
後付けのようで美化のようでもあり
だけれど確かそこに輝きがあったのだと
お前は思い出す。
悲しいぐらいに振り切った。
何もかも人のせいにした。
だけれどはずっと、自分の中に
輝きがあったんだ。
魂の対話
2021/10/11
季節は瞬く間に雪の結晶のように
一瞬を閉じ込めては消えていった。
帰り着く場所はやはりここなのでしょうと
苦笑いした。
それならば貴方に話しかけるように触れた。
「私はここにいるよ!」と。
貴方なら例え暗くても怒っていても
あらわしてくれるでしょう。
私の心と対話してくれるでしょう。
私はここににいる、叫んだ。
小さくて汚らしい心だけれど
構わない。
貴方はそういう私を見てきた。
今、対峙して心を露わに、
私はきっとやめない。
季節は瞬く間に雪の結晶のように
一瞬を閉じ込めては消えていった。
帰り着く場所はやはりここなのでしょうと
苦笑いした。
私は獣だ
2021/06/23
朝から苛立ってコップ一杯の水を飲み干す。
何に苛立ってるんだろう。
特に急いでるわけでなく
何かに苛立ってるわけでなく
もしかしたら自分に苛立っているのかもしれない。
新しい場所に越してから
できない事がたくさんあることに気づいた。
感情のコントロールもできない日もある。
出来ないこと、苛立つことも
許せなくて
自分をボコボコにしたくて
今日もコップ一杯の水を飲み干して
朝だと気づく。
少しも越してから変わらないままの毎日が
ざわつかせて
形のない声が焦らせる。
☆前衛的な曲です。好みは分かれるかもしれませんが
感情をそのまま乗せました。
いつもとは違う感じですのでご注意ください。
無の世界で
2021/01/18
どれもこれもくだらなくて
情報合戦のワイドニュースは日々流れてく
どれもこれも何も響かなくて
ただ世界で過ごしている
どれもこれもくだらなくて
ウソもホントも 疑心暗鬼も SNSも
どれもこれも心はなくて
ただ無の僕は眺めてる
ここにいる 誰もいる
誰も言わない 直接言わない
ここにいる 誰もがいる
誰も彼も自分が大事
他人など知らぬ
ここにいる 誰もいる
自分が大事、自分が大事
どれもこれもくだらなくて
情報合戦のワイドニュース見て流れてく
どれもこれも何も響かなくて
ただそんな世界で過ごしている
どれもこれもくだらなくて
ウソもホントも 疑心暗鬼も SNSも
どれもこれも何も心は無くて
何かも、無くて
ここにいる 誰もいる
誰も言わない 直接言わない
ここにいる 誰もがいる
誰も彼も 自分が大事
他人など知らぬ
他人など知らぬ
ここにいる ここにいる
ここにいる
2月29日、予感
2020/02/26
2月29日、野里市では閏年イベントのために
全ての学校が休日になり、人々は三連休を楽しんでいた。
しかし、その朝自宅の郵便受けに
直接入れられていた手紙に書かれていた
奇妙なメッセージに導かれるようにして、
四人の少年少女は
それぞれに町へと駆け出していく。
2月29日のうちに、彼女が何者なのか、
彼女がどこにいるのか探してください。
次に探せるのは4年後の2月29日です。
四人の少年少女の許に届いた手紙に記された
『彼女』とは誰なのか?
手紙を送ってきたのは何者か?
何故選ばれたのは彼らなのか?
何も解らないまま、彼らの2月29日が始まった――
☆granat様、
2016年完成予定、同人ADVゲーム「229」の
音楽担当しております。
この楽曲は、メインテーマ曲となる楽曲の
アレンジバージョンとなっております。
宛てもなく彷徨う少年少女たちをコンセプトに
メインテーマ曲を制作し、
いくつかアレンジ版楽曲も提供させて頂いております。
日曜の夜。列車に乗って
2019/04/04
日曜の夜は何となく好きだ。
がらりと空席の多い電車で
運ばれてゆく人たちは
今日も仕事で疲れてる人や
明日からの憂鬱に俯いてる人、
しゃべりあって最寄り駅まで辿りつく
二人組みの女の子達。
そこに、物語があり、
続いている。
電車は今日も月曜までへと
運びゆくのだ。