「色カテゴリ」 一覧
2014/08/02
だんだん、忘れていくので、
忘れてはいけないと言い聞かせた。
忘れてしまったほうが楽だと言い聞かせた。
忘れるなんてひどすぎると言い聞かせた。
温い風が感覚を呼び戻して、
忘れてしまってはいけないことだと自分を諭す。
夏の暑さがうだるようで、
ぼやけた残像が見えては照りつく太陽に
焼き殺されたいとも言う。
おかしくなるような暑さが、
じんわりと心の中に針のような痛みを帯びる。
更新履歴 水色
2014/08/02
「―――――――――――――――」
更新履歴 桃色
2014/07/22
怖いことを思い出したので、目をぎゅっと瞑った。
空中をさまように、腕を掻き回して部屋を泳いだ。
気が付かないまま、空想の世界にふける。
ピンクやエメラルドの魚と一緒に泳いで、
ずっと、旅へ出た。
海を抜ければ、風鈴がチリンと鳴る街へ来た。
楽しく過ごす”外”での自分は、まるで自分じゃないみたいで
しばらく自分を忘れるようだ。
「もう、自分のことなんて忘れて生きよう。」
のぼる、のぼっていく。感覚が消えていく。
風景はスローモーションのように動く。トートバッグに、
現実をいっぱい詰め込んで、ハンカチをかぶせて
見えないようにした。
いっぱい息を吸って、潮風を感じながら泳いでいった。
それは日曜日のこと。
更新履歴 ピアノ即興 桃色
2014/07/22
数々の音色がきらり、きらりと光る。
揺らぐ波も光を成して海を泳ぎ、今日の風を感じた。
アイスクリームが溶けるような暑さの中、
街を行き交う人たちは時間を忘れ、ひしめきあう。
どこを切り取ろうかと迷うこともなく、
シャッターを切っていった。
更新履歴 鶯
2014/07/14
満月の真下、
心を穏やかにしていたら、君は怒るように言った。
「穏やかになんてする必要はない。
心を殺して穏やかにするなんて、誰の事も思えてないよ」
心を殺して、じっと気持ちを我慢することが
また誰かの心も刺すようなことなのだと知った。
君と月を眺め、心をこぼしながら、いくつものの話をはじめた。
ピアノ即興 紫 更新履歴
2014/07/09
道往く人に、綺麗なひかりを分けてもらった。
ひかりを手のひらに乗せて歩けば、
背中を押すような風も吹いた。
ひかりが朝の曇った空から、伸びるように降ってきた。
弱い自分をさらけ出しても、ひかりは消えなかった。
肩の力を抜いて、音を奏でれば、道往く人は喜んだ。
そのことがうれしいから、
私も音をいくつものの奏でるようになった。
ひかりが教えてくれる。”ここ”にいていいのだ、と。
そして、私もひかりを分けるために、
だれかのよろこびのために、音を鳴らす。
それが気が付けば生き甲斐になっていた。
更新履歴 ピアノ即興 黄色
2014/07/08
夏が来たので、クーラーのスイッチを入れた。
ゴウゴウと音を立てて、肌を撫でるような風が吹きはじめる。
窓の外を見れば、ギラギラと光る太陽が空を覗いていて
溜息をついて、ソファに体を預ける。足をぶらつかせた。
静かな部屋でゴウゴウと音が響いた。
更新履歴 黄色
2014/07/07
ゆるやかな風が夏を運んできた。
じんわりと太陽が沁み込む。カーテンがゆらゆらと
ひかりを泳がせる。穏やかな午後が眠気を誘う。
布団に寝転がって、息を吸った。
やわらかく、いい匂いがした。
今年も夏が香る。全身を伸ばして、まぶたをとじた。
更新履歴 緑
2014/07/03
午後、4時過ぎ。そっとドアを開けてのぞんだ世界は
太陽が傾いて草原に光が寝転がる。
空は、静かに佇んでいて現実を少しだけ忘れた。
ゆっくり、ゆっくりと歩けば転ぶこともなく、
よく世界が見えた。時計は見ない。
風に吹かれていると、心が水の中にいるみたいで
日差しに照らされ、ぼやけた視界に目をこすった。
橙 更新履歴 ピアノ即興
2014/06/30
そっと眼を閉じて見えるのは、どんな色だろう。
そっと耳を澄まして聴こえるのは、どんな音だろう。
言葉の中にある音、音の中にある言葉。
それは互いに響き合い、幾つもの色を描いてゆく。
いまを留めることはできないけれど、
いまを思うことはできると、
うまれたばかりの、透明な音色が教えてくれた。
☆蒼桐大紀さんに詩を提供して頂きました。
君の音。で描く私のピアノをテーマに綴ってくださりました。
自分の音を客観的に曲にすることはあまりないので、
詩を元に新鮮な気持ちで製作できました。ふしぎな体験です。
更新履歴 水色
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