離別を越えて
2025/05/11


夢の中で蓮の花が開いて
あなたはその中で笑っていたのだ。
何度だって夢を見て、
目が覚めたら涙が止まらなくて
幾度も幾度も夢で再会した。
夢を見る度に、"もうすぐ"なんだって思った。
全てが終わった瞬間涙は滝のように溢れて
そのまま全て自分の心が流れ落ちて
あのひまわり畑の日のこと、
花火をしたこと
いつもお稲荷さんを作ってくれたこと
寝る時いつも手を繋いだことが
走馬灯のように溢れた。
あなたは背中をぽん、と押して
そのまま歩けないままの私を
押し出すようにしてその場所から
突き落とした。
踏ん張っていた力が抜けて
そのままどこまでもどこまでも
落下していく。
瞼を閉じて、乱気流に飲まれて
嫌でも現実へと戻されていくのだった。
気がつけばまた夢を見た。
それは幸せな夢だ。
あなたと過ごした日のことを
苦しいほどに思い出す。
あなたは微笑んで
光る蓮の中へ消えていった。
光
2025/04/30


掻き毟りたいほどに頭をぐしゃぐしゃにして
爪をぐちゃぐちゃにし
息もできないぐらいに胸も気道も喉もおかしいのに
なぜだか、なぜだか確かな光の数々が
目の前で次々と降ってきた。
ここまで来るのに歩いた道は
でこぼこで大きな穴は開いてるし
何度も落っこちて怪我だらけだし
何度も泣いて叫んで苦しくて体中掻きむしって
もうこのまま動けなくてもいい、って
全てを投げ捨てようとしたことだってある。
でもなぜだかずっと前に、前に、
足を動かし、手を動かし続け、
命を削って、削って、削って、
削り続けて、
乾いた笑顔でにこにこして
まだ大丈夫だ、まだ大丈夫だって
壊れた形で壊れたまま
それはもうがむしゃらだ、
何度だって怪我をして体中を掻きむしって
ただただ、あの光の中に
また行きたいって
信じ続けた。
信じた。
あの光の中にいたことがあったから
あの光が忘れられないから
倒れそうでも立っていた、
笑顔で、笑顔で
い続けた。
まだ大丈夫だ、まだ大丈夫だって
体が動くまで、倒れるまで
息ができなくなるまで
燃えたぎっていた、
それはある意味壊れていただろう、
言葉にならなくて、
言葉に、ならなくて
言葉に……ならなかった。
光の岩が沢山降ってきた。
まるで痛いぐらいにまばゆいひかり。
眩しすぎて声が途切れて
だんだんしゃべれなくなった。
でも、楽しい、でも楽しい、楽しい、楽しい、
楽しいんだ……
気がついたら、また歩いていた。
気がついたら、また手を動かしてた。
気がついたら、またここにいた。
気がついたら、またここにいた。
夏、忘れてしまったことを拾いに
2025/04/11


思い出すのは遠い記憶。
ねぇ、あのときのこと、覚えてる?
少女は夏のこと、そう言った。
線香花火を片手に二人は夏を巡り出す。
忘れてしまったことを、拾いに。
⭐️この楽曲はポケットサウンド様へ
寄稿した楽曲です。【DLはこちら】
アクアリウムは踊らないで
タイトルBGMとして使われ
株式会社フロンティアワークス様から
発売されたアナログレコードに
収録されました。
湖の詩【ver.album original】
2025/04/11


水の生まれる場所では山が佇み、
鳥が羽ばたき、川が流れ、湖が出来て。
川の流れのように
その暮らしはゆっくりと流れていく。
ゆったりとした中で思い出すのは
遠い故郷の散歩道。
自然の中で繰り返す毎日を思いながら
あの時から変わってないこと、
そして日々の暮らしで生まれ変わったことがあった。
これは自然溢れた場所でゆるやかに馴染んだ
日々の流れ。それは水のフレア。
⭐️予約受付中「水のフレア」
特設サイトはこちらより。
長めの視聴公開です。
安らかに熱く安堵の海へと落ちた
2025/02/21


海へ海へと溺れていく。
安堵の海に招かれて。
おやすみ、って君は横で微笑んだ。
寒い場所で凍えて息ができなくなっていた、
気がつけば苦しくなって投げやりに全てをこなしていた。
海が呼んでいた。なだらかな砂浜。
風が吹き付けていた。
猛烈な熱情が込み上げていた。
海へ海へと溺れていく。
安堵の海に招かれて。
おやすみ、って君は一緒に眠りについた。
紫のパンジー
2025/02/05


路地裏の陰で 生きているパンジー
やわらかな風は吹かないし
ただただ、ただただ無音流れる
向こう側の街は 賑やかな喧騒通り
ただただ、ただただ パンジーは想像した
あの町のように 私も光浴びて
日陰で息をひそめる生活をやめたい
この路地裏には誰もいない
誰もいない
誰もいない
路地裏の異臭を 嗅いでいるパンジー
紫の花びらがお似合いかもしれない
ただただ、ただただそこで生きる
向こう側の街へ 飛んでいきたいけれど
眩しい場所にいて傷つくこと多いのは
わかっているのさ
パンジーの弱さは 人と同じで
自分がこんな色だから 表には出れない
この路地裏には誰もいない
誰も見ない 誰にも見られない
向こう側の世界は 私が生きられないけれど
ここでここで強く強く強く強く
生きてゆくのよ
暗い暗い路地裏ではパンジーは一人きり
日陰で息をひそめて静かにたたずむ
この路地裏には誰もいない
誰もいない
誰もいない
⭐️ボーカル daki
作曲、作詞、ピアノ 真島こころ
※12年前のスタジオで録った音源ですので
お手やわからにお願いします
いくつか発掘されたので
時々ぽつぽつと上げていきます。
記憶の喫茶店
2025/02/05


古い街並み 坂道をくだり
歩いてゆくと
そこは 喫茶ドルチェ
珈琲が落ちる音
君は誰だったかな
ページめくると
安らかな調べが降り落ちた
浅い靄(もや)がベールになって
降りそそぐのは、ヒカリ
奏でる音は 君のための
やさしい やさしい風景
君は誰だったかな
ページをめくると
心地よい夕風が吹かれて
ひどく澄んだ 記憶の中
探したのは、ワタシ
奏でる音は 君のための
やさしい やさしい風景
lalala..lala lalala...lala..lalala..
lala..la..lala..lalala....
⭐️ボーカル daki
作曲、作詞、ピアノ 真島こころ
※12年前のスタジオで録った音源ですので
お手やわからにお願いします
いくつか発掘されたので
時々ぽつぽつと上げていきます。