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「赤」 一覧

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風の流れるままに

2020/09/28

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向こうの扉から聞こえるテレビの音。
知らない世界。
どこへ行ったって
初めて見るものばかり。
楽しさもあれば
不安も募ることもあった。
それではいけないと
日々瞬間、瞬間、取り戻した。
瞬間のうちに取り戻しているうちに
時々思う。
故郷のこと。
半分は不安、半分は楽しさ。
そういう中で過ごしている、
もうすぐ9月が終わる。

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光へ

2019/12/10

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眩い光が急に視界いっぱいに広がってきた、
溢れるほどの熱量が注ぎ込まれる、
「これからしたいことは何ですか」
数え切れない程に答えがあるだろう。

一枚カードをめくって、もう一枚めくっても
答えは出ない。一つとして同じカードはない。

微熱を帯びた日々は、既にカードなど
全てひっくり返し終わっていて

自分にとっての正解などいらなかった、
身体も心も考えも動き出していた、
汗をじんわりとかいた、
確かな光は強くさせていた、
強く、強く、ありったけに進むだけだ。

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彷徨う秋の心は始まっていた

2019/09/05

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「まだ、暑いや。暑いけど
 ときどき寒いや。」

体はついていかなくて心も
思い通りに動かなくて
もっと思うままに
生きていくことができたら
よかっただろう。

秋のはじめのこと。一人思いました。
どうしたらいいか、考えました。

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現影の日に

2019/06/14

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風が吹いてきたので窓を閉じました。
手帳を開いて予定を確認します。
毎日は瞬間とともにページが変わっていきます。
毎日積み重なる日々は重たいようで
手放してはいけない記録帳です。
振り返ることはあまりしなくなりましたが
記録することはやめてはいけないと
自分に唱えました。
あの日工場からもくもくと煙が出ていて
まだこんなにしか
世界を見れていないと知りました。
窓をまた閉じました。
風が吹かないように全ての窓を閉じました。
光は届くべき場所に
幸せは大切な人の場所に
かなしみは分かち合いたいです。
心に新しいかなしみを注ぎました。
明日から私が記録するのは
表していくことは
自分だけの為ではないのです。

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society

2019/05/30

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“言葉にならないから音を紡いだ。”

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日曜の夜。列車に乗って

2019/04/04

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日曜の夜は何となく好きだ。
がらりと空席の多い電車で
運ばれてゆく人たちは
今日も仕事で疲れてる人や
明日からの憂鬱に俯いてる人、
しゃべりあって最寄り駅まで辿りつく
二人組みの女の子達。
そこに、物語があり、
続いている。
電車は今日も月曜までへと
運びゆくのだ。

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再生の日

2018/10/29

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今日は再会したのだ。
それは形におさまらないもの、
輝くもの、瞬間にあるもの、だ。
気が付けば緩やかな曲線に沿って
ペダルを漕いで、足を離せば
心地よい斜面を下りているでしょう。
風など感じないぐらいに
だけれど輪郭ははっきりしながら
見つけたのでしょう、
出会えたのでしょう、
新しい風がまた吹いていく、
近くに。もっと、近くに。
幸せはある。

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夏は終わらない

2018/09/18

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夏の終わり、秋の始まりは
空っ風が全身を押し倒すように
強くて、乾燥した唇をきゅっと結んだ。
飛行機の轟音が空を駆け巡る、
アスファルトにはまだ蜃気楼が輝いていた、
畑々は剥き出しになって光がきらりと輝いて
「まだ、終わりじゃないよ」って
君はそう言った。
夏がまだ終わりではないのなら
この高鳴る鼓動は
まだ響き続ける、
入道雲が夏の終わりを告げない。
終わらない、始まらない、
揺れる街並み、
夏を高速で描き続ける。

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空と風の旅人

2018/06/25

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強く風が吹いていた、
雲間から光は射し込み、
淡い空色が移動している。
ただその真下でずっと、ずうっと
歩き続けた、なぜだか哀しくて
その空を見ると、とても心苦しくて
遠く果てしなく沢山呼吸したのだ。

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ありあまる心は振り返れないでいた

2018/05/28

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ガラクタばかりがまた増えていく。
街の中でいくつもの音が忙しなく通り過ぎる、
またひとつ、ふたつガラクタが増えた、
交差点で沢山の人たちがすれ違う、
そうしているうちにも、ありあまった心は
蓋が開いた水の入ったボトルが倒れたみたいに
流れ落ちた、流れていく、
押し流されて、
戻れない。

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