落ち葉舞い落ちるまで踊り続けましょう
2022/11/23
照らされた紅葉の隙間から溢れる光。
飛行機雲がすいーっと伸びて
もう何も悩まなくていいんだと思った。
空は高く雲は淡く
湖は波を打って風に吹かれていた。
何よりも負けない心があるなら
もう怖いものなんてないでしょう。
一歩足を伸ばして
右手をしなやかに手先まで伸ばし
くるりくるりと
私は踊りながら笑った。
それはもう滑稽な姿ではない。
力強く自分を信じている。
道
2022/08/31
(ver.2022)
(ver.2015)DL
大きな岩が、沢山転がっていく
坂を幾度となく歩いていた。
まっすぐな熱情を持って
手や足を動かせば
どんな苦境だって
乗り越えれた。
苦境が過ぎて真っ逆さまに落ちても
また身体を這いつくばって
汚らしい姿でも引きずり歩いた。
いくつもの闇に飲まれて
闇の中で熱情を瞬かせた。
「あの頃とは違う確かな心を持って
生きていけばいいのでしょう?」
そういう風に嘲笑って
いくつもの憎しみの中
泣きながら笑って
怒り狂い、
幾度も叫んだ。暴れた。
大きな岩に潰されても潰されても
この闇と熱情の心が
いつまでも燃え滾る。
心は、きれいじゃない。
でもそれでいい。
ここまで醜く這い上がったなら
そのまま受け入れて
私は正直に生きていく。まっすぐ、と。
野花は噛み締めた
2022/08/17
きっと、純粋な気持ちだったんだ。
うまく、いくんだって
頑張れば、がむしゃらでも頑張っていけば
なんでも光を浴びれるって
そう過信していただけだ。
思い通りにいかなくて
空き缶を蹴ったら
その空き缶はどこまでも飛んで行って
何度も空き缶を蹴ってどこまでも
どこまでも飛ばしてしまった。
やりたいことや求めることは
何一つかえってこなくて
思い通りにいかないことのほうがほとんどなのだ。
ねぇ、あの時のあの笑い声や大笑いは
本当だったんでしょう。
ねぇ、あの時頑張ったことは
本当だったんでしょう。
それでいいんだ。それであることは確かなんだ。
きっと、純粋な気持ちだったんだ。
うまく、いくんだって。
頑張れば、がむしゃらでも頑張っていけば
なんでもうまくいくんだって
そう過信していただけだ。
☆ピアノ曲バージョンはこちらより。
やさしい仮面
2022/06/29
線香花火が散っている。
その様子を僕はただ眺めているだけだ。
あの子は言った。
「そうやって優しい顔だけしていたら
貴方は地獄を見ることになるよ。」
笑顔と優しい言葉といつも楽しい話をする少年は
ある時気が付いてしまった。
自分にはこんなにも醜い憎しみが
幾つも渦巻いているのだと。
それはあまりにもみすぼらしい心。
どうやってもその心は
笑顔で、優しく、楽しく繕っていても
色濃く滲み出てしまう時もあった。
もっと僕はこういう人間だってそういう風に
少しでも出せたら違ったんだろうに。
線香花火が散っている。
その様子を僕はただ眺めているだけだ。
君は哀しそうに笑った。
言葉では足りない
2021/11/23
しんしんと降り積もる雪がずっと記憶にあった。
それは時に何もかもを奪う敵となった。
それは未来さえも闇に葬るようでもあった。
私が歳を重ねた頃全てを薙ぎ捨てた、ようにも思えた。
あくる日の今日を迎えた時
全てを捨てたわけじゃないと知った。
それは間違いでもあり間違いでもなかった。
あのキラキラした輝いている瞬間を覚えているか。
忘れてしまっていたのか。
それともわすれようとしていたのか。
全てから離れるために悪にしていたのか。
言葉をいくつ重ねても足りていない。
あの輝きを思い出した時
私は息苦しい思いを全て解き放った。
全てはこの日のためにあった。
胸が焼けるように熱かった。
何もかも後付けがましい。
後付けのようで美化のようでもあり
だけれど確かそこに輝きがあったのだと
お前は思い出す。
悲しいぐらいに振り切った。
何もかも人のせいにした。
だけれどはずっと、自分の中に
輝きがあったんだ。