熱情の火花
2022/07/27
赤いりんごは
手の届かない場所で佇んでる。
手を伸ばそうとすると
すぐに転げ落ちて
喉の乾きは止まらず
咳込んでしまう。
いつもやっていることならば
上手く誰もが認めてくれた。
そのぬるま湯の中で生き続けることは
いくらでもできたけれど
私の心の中の熱が
あのりんごに手を伸ばそうと
必死だ。
誰もが取れないよ、と
冷笑した。
私の瞳の中の輝きがバチバチと
火花を放っている。
絶対に掴み取るまで
あきらめない。
絶対に掴み取るまで
この手を伸ばし続ける。
更新履歴 ピアノ即興 緑