命
2023/07/01
とても、とても小さなカエルが跳んでいた。
懸命に飛んでる姿を
じっと、私は見つめた。
雨はずっと降っていた。
電話の後だった。
ずっとずっと雨が降っていて。
想いを遠く、遠く馳せた。
叫びみたいな憤りが込み上げて
私に語りかける。
「命を粗末にしていた君が、何故」
身を投げ出したことだって幾度もあったのに。
貴方の命は長いようで一瞬で
気が付いたら会えないまま
立ち上がれなくなって
歩けなくなってしまっていた。
何故生きているという問いは
果てしなかったのに
今こんなにも愛おしい命の数々が
私を見つめていた。
大事な愛おしい命が沢山、
私へ教えてくれる。
"命"を。
更新履歴 ピアノ即興 桃色