夜から朝へ (二部編成)
2017/02/20
「夜の水槽」
夜の水槽[download id="629"]
「なにを焦っているのだ、
君は、大切なことを約束しただろう、」
自分の中の神様はそう言う。
唸り続けて叫び続けて
夜の真下で獣みたいに鳴いていた。
ただただ滴りながら
吼えて、狂い荒れながら
自分の中の神様は語りかける。
「もう話しかけるな」
そう放てば、神様は黙る。
黒い黒い明かりのない場所で
そこにいることが今の自分にとっては
許しにもなるだろうと思う、
暗い暗い闇の底まで沈んで
遠く遠く吼えていた。
「どうしてか、」
どうしてか、[download id="630"]
それでも朝は来てしまっていて
こんなに苦しい気持ちも
少し引きずるものの
はじまりの世界では
気持ちを入れ替えて正していかなくてはならない。
コップに水を入れて、口の中を潤して
一日は始まる。どんな怖い夜がきたって。