愛しさと苦しさ
2016/08/05
なにかがあったわけじゃないのに、
こんなに苦しいのはなぜだろう。
暑くもなく、今日はとても涼やかな風も運んでいたのだ。
頑張って作ってくれたご飯すら一口も入らない。
見るもの全てがまるでどこか遠くから眺めているようで
声も出なくなっていた。
なにに対して想っているのだろう。
それすらもわからないまま、ただ漠然とした
愛しさと苦しさを抱えた。
自分のことは自分で感じるもののはずなのに
自分の感じることすら
よくわからなくて
年を重ねて枝分かれして色んな感情が芽生えて
私には言葉にできない想いが溢れる。
愛しくて、苦しくて、
カーテンの揺れる風景の向こうで
鳥の鳴き声や子供たちの声がして
美しくてぼんやり眺めていた。